Q. 脂肪肝って具体的にどんな状態のことですか?
肝臓の細胞に、中性脂肪が過剰にたまってしまった状態のことをいいます。
肝臓はエネルギーを蓄える役割を持っていますが、脂肪が増えすぎると、肝臓本来の働きに支障をきたします。自覚症状がほとんどないまま進行することが多いのが特徴です。
Q. なぜ肝臓に脂肪がたまるのですか?
摂取エネルギー(食べる量)が、消費エネルギー(動く量)を上回っており、使いきれなかったエネルギーが脂肪として肝臓に蓄えられるためです。
原因はアルコールのほか、甘いものや脂っこい食事の摂取、運動不足など、ライフスタイル全般が深く関わっています。
Q. お酒を飲まなくても脂肪肝になることはありますか?
はい、あります。近年、そのタイプが増えてきています。
お酒をほとんど飲まない人の脂肪肝を「非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)」と呼びます。飲酒量にかかわらず、肥満・肥満・糖尿病・脂質異常・高血圧といった生活習慣病とセットで起こりやすいのが特徴です。
Q. どんな人が脂肪肝になりやすいのですか?
食べすぎや運動不足、体重増加などによって肝臓に脂肪がたまることがあります。
以下の項目に心当たりがある方は、リスクが高いといえます。
- 食べすぎや早食いの習慣がある
- 運動不足を感じている、または急激に体重が増えた
- 生活習慣病(糖尿病、脂質異常症、高血圧)の持病がある
- 見た目は痩せ型でも、内臓脂肪が多い「隠れ肥満」
Q. 体に症状は出ますか?
多くの場合、初期にはほとんど症状が出ないため、健康診断の血液検査の「ALT(GPT)」「γ-GTP」の数値上昇や腹部超音波検査(エコー)の結果で初めて発覚します。自覚がないまま進行する点が、見過ごされやすい理由の一つです。
Q. 放っておくとどうなりますか?
一部の脂肪肝は、炎症を伴う状態(脂肪肝炎)となり、さらには肝臓が硬くなる肝硬変や、肝がんにつながるおそれがあります。「痛くないから大丈夫」と放置せず、早い段階で対応することが、一生の健康を左右します。
Q. どんな治療をするのですか?
生活習慣の見直しが中心となります。食事の改善、運動習慣、体重管理を基本に、体全体のバランスを整えていくことが重要です。必要に応じて、糖尿病や脂質異常症などの治療をあわせて行うこともあります。
Q. 薬を飲めば治りますか?
補助的に薬を使うことはありますが、「生活習慣の改善」が基本です。脂肪肝そのものを直接改善する薬は現時点では一般的ではありません。併発している糖尿病や脂質異常症の薬を服用することで、結果的に肝臓の状態が良くなるケースはあります。
Q. まずはどのくらい改善すればいいですか?
現状の体重から3〜5%程度減らすだけでも、肝臓の状態に変化が出ます。いきなり標準体重を目標にするよりも、まずは無理のない範囲で少しずつ変えていくことが大切です。
Q. 予防・改善するにはどうしたらいいですか?
最初から完璧を目指す必要はありません。無理なく続けられることから始めることが、結果的に改善につながります。
- 食事
- 腹八分目を心がけ、寝る前の食事を控える
- 運動
- 今よりも毎日10分歩く時間を増やす
- 意識
- 定期的に体重計に乗り、変化をチェックする
まずは無理なく続けられる「ひとつ」を決めて、そこから始めてみませんか?